【コラム更新】四十九日法要と納骨は一緒に行うべき?~菩提寺がある場合の注意点も含めて考えよう~

仏教の四十九日法要とは、故人様が逝去されてから七日毎に法要を行い、七回目の法要(7日×7回=49日目)の事を指します。七七日忌とも呼ばれ、この日は「忌明け」とされ、宗派によっては故人の魂が仏の世界や極楽浄土へ旅立つ節目と考えられています。そして、その後に納骨を行うのが一般的とされていますが、「四十九日法要」と「納骨」を一緒に行うべきかどうかについて悩まれる方も多いのではないでしょうか。

本コラムでは、四十九日法要と納骨を一緒に行う場合・別々に行う場合のメリット・デメリットとともに、菩提寺がいる場合の注意点についても詳しく説明します。


法要の種類や行う時期については別のコラムで詳しく解説しています。

https://www.keio-memorial.co.jp/knowledge/20250420022/
目次

四十九日法要と納骨を一緒に行う場合のメリット

1. 家族や親族への負担が減る

遠方に住んでいる親族やご友人が多い場合、一度に法要と納骨を行うことで移動の負担が軽減できます。また、日程調整がしやすくなるため、ご遺族や参列者にとっての時間的な負担も減らせます。

2. 費用や手間を抑えることができる

四十九日法要と納骨を一緒に行えば、法要後にそのままお墓や納骨堂へ移動して納骨を執り行います。これにより、式場や法要の準備費用、お花や供物の手配などをまとめて行えるため、準備の手間やコストを抑えることが可能です。

3. 心の整理をつけやすい

四十九日を迎えるまでは、ご家族やご親族の多くが悲しみの中にある状態ですが、法要と納骨を通じて、『故人を安心して送り出せた』と感じる方も多いです。

四十九日法要と納骨を一緒に行う場合のデメリット

1. 準備が慌ただしくなる

四十九日法要と納骨を同日に行うと、限られた期間で多くの準備を同時に進める必要があります。法要と納骨に必要な物品や段取りを整える労力が増え、施主やご遺族の負担が大きくなる場合があります。

2. 天候の影響を受けやすい

納骨が屋外で行われる場合、当日の天候(雨や寒さ、酷暑など)が移動や作業の妨げになる可能性があります。法要と納骨の両方が悪天候の影響を受け、不便さや滞りが生じやすくなります。

3. お墓の準備が間に合わないことがある

墓石の彫刻や納骨スペースの開閉など、お墓に関する準備が四十九日までに整わない場合があります。この場合、一緒に進めようとすることで計画や段取りが中途半端になるリスクがあります。

4. 精神的・経済的な負担が増える

四十九日法要と納骨の両方を一緒に行うと、一区切りつけられる一方で、故人をすぐに見送る心の負担を強く感じる方もいます。また、会食や移動費、墓石費用などの出費が一度に集中し、経済的な負担を大きく感じる場合もあります。

四十九日法要と納骨を別々に行う場合のメリット

1. 納骨の準備を慎重に行える

お墓の準備や納骨堂を選ぶなど、時間をかけて計画を立てる余裕ができます。墓地の選定や墓石への彫刻準備など、場合によっては四十九日法要に間に合わないこともありますので、特に納骨にこだわらず別日程を設定することで、焦りや失敗を防ぐことができます。

2. 天候や参列者の状況を考慮できる

納骨を行う場所が雨天時に不便な場合など、天気や参加する方々のスケジュールに合わせて柔軟に日程を調整できます。

3. 慣習や地域性に配慮した対応ができる

地域や宗派によっては、四十九日法要と納骨を必ずしも一緒に行わない場合もあります。そのため、無理に予定を合わせる必要はありません。またご遺族の気持ちに寄り添う形で計画を進めることができます。

四十九日法要と納骨を別々に行う場合のデメリット

1. 親族や参列者の負担が増える

別日に法要と納骨を行うことで、参列者の移動回数が増え、特に遠方に住む親族や高齢者にとって負担が大きくなります。また、再度集まるためのスケジュール調整も必要になり、時間的・経済的な負担が生じる場合があります。

2. 準備や手続きが煩雑になる

法要と納骨を分けると、菩提寺や墓地管理者との連絡、遺骨搬送の準備、会食や供物の手配などの手続きが二重に発生します。そのため、施主やご遺族の負担や手間が増える可能性があります。

3. 天候や外的要因の影響を再び受ける

納骨を後日にすると、その日も再び天候や交通条件に影響を受ける可能性があります。屋外での納骨が難しい場合、スケジュールを変更せざるを得ず、時間がかかる場合もあります。

4. 費用や住環境の負担が増える

四十九日法要と納骨を分ける場合、お布施や会食費などの費用が二重に発生することがあります。また、納骨まで自宅に遺骨を安置するスペースが必要であり、ご遺族によっては精神的な負担を感じることもあります。

菩提寺がある場合の注意点

菩提寺があるご家庭の場合、四十九日法要や納骨を行う際には、いくつかの点に注意して計画を立てることが重要です。

1. 日程の調整を必ず住職に相談する

四十九日法要や納骨の日程は、菩提寺の住職との相談が必要です。希望の日程ではすでに住職が他の檀家の法要を承っていることも多いため、住職のスケジュールと合わない場合もあります。予定を立てる際には、なるべく早めに菩提寺へ連絡を取り、スケジュールを確認しましょう。

2. 宗派特有の作法や決まりを確認する

仏教は宗派ごとに法要や納骨の作法が異なる場合があります。たとえば、塔婆を準備するのか、御供物(果物や飲食物)として適切なものは何かなど、各宗派やその地域の風習に則した準備が求められます。不明な点は住職に相談すると安心です。

3. 菩提寺へのお布施や塔婆料を準備する

法要をお願いする場合には、住職に「お布施」をお渡しするのが一般的です。また、宗派によっては卒塔婆(そとば)が必要な場合もあります。お布施や卒塔婆料の相場は寺院や地域ごとに異なるため、事前に住職や親しい方に相談して準備するのが望ましいでしょう。

4. お墓の準備と確認

もし菩提寺にお墓がある場合は、お墓の状況を事前に確認しておく必要があります。たとえば、納骨口の開閉や墓石の彫刻など、準備が必要な場合があるので、住職や寺務所に相談し、必要な手続きに関しては余裕をもって済ませておきましょう。

まとめ

四十九日法要と納骨を一緒に行うかどうかは、家族の事情や菩提寺の指導、地域の慣習などによって異なります。どちらが正しいとは限らないため、自分たちに最適な方法を選ぶことが大切です。特に、菩提寺がいる場合は、住職にスケジュールや作法について相談しながら進めることで、スムーズに儀式を執り行うことができます。

当社では、このような法要や納骨に関する相談も承っております。

家族が集まり故人を偲ぶ四十九日法要という大切な機会が、心のこもったものとなるよう、丁寧にサポートさせていただきます。

当社の法要プランは以下より御覧いただけます。
ご不明点はお気軽にお問合せください。

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